突然だけど今回は最近よく考えるアイドル論について。
アイドルをどう見ているかって人によって様々だと思うし、100人オタクがいれば100通りの理想のアイドル像があるもので、そこに正解や不正解はきっと無い(倫理的にアウトなやつはだめだよ!)。いろんなオタクがいろんなことを言う中で、なるべくたくさんの人が幸せになれるよう努めるのがアイドルの仕事の一つなのではないかなぁと思っている。だから、以下はあくまでもいちオタクの私の考え方の話です。みんなの意見も知りたいな!
で、さっそく本題に入ると、この前たまたまこちらの方のツイートを見て、はっとしたの。私が感じていたアイドル像はこれだ~~~!!!って。
くるくるさんの「日プで一般人になった人を好きになっていいんだろうか」というツイートで気が付いたんだけど、アイドルって「安心して好きでいられる」存在なんだよな
— ⬛️◾️▪️黒服27号▪️◾️⬛️ (@kurohuku27) 2020年1月19日
「アイドルって『安心して好きでいられる』存在」。この一言がドンピシャに私に気持ちを表していると思った。ハイハイと出会ってしまったタイミングによるところも大きいんだけど、好きになることの見返りを求める必要がないというのが沼だった。アイドルって、私が勝手に好きになろうが、こうしてキモオタ全開の日記を書こうが、ずっと同じ関係性でいてくれる。好きになってもらう努力もしなくていいし、相手になんて思われるかなってやきもきする必要もない*1。だってこの先私とアイドルが交わる世界線なんて絶対にない(そして私もそれを望まない)し、私の存在が相手に影響を与えることもないから。「安心して好きでいられる」ことが、すごくラクで、楽しかった。
アイドルに結婚報道が出ると毎度のように目にするツイートがある。
「有名人が結婚したらなんでショックなのか聞かれたのですが、向こうはめっちゃ私の人生に関わっているのに、私は向こうの人生に全く関わっていなかったことを突きつけられるからだと思いました。」
これすごくわかる。すごくわかるんだけど、でもそれも「安心して好きでいられる」ことの代償だから仕方ないのではないかなって。相手の人生に全く関わっていないから、例えば目の前にいる恋人との人間関係で生まれるような悩みを持たなくて済むし、良いところ取りできるっていうか。片思いの楽しい時期だけが永遠に続いて、しかもそれを発展させる必要もなくて。
だから私は、アイドル=「安心して好きでいられる」存在だからこそ、アイドルにプライベートでの時間を共にする相手がいたとして、アイドルからその人と結婚したいと言われても仕方がない、オタクはそれに怒る権利はないのではないか…と思っていた。その分楽しい思いをさせてもらっているし。アイドルの熱愛報道や結婚報道に怒り心頭な人たちを見ても何に怒っているのかまるで分からなかった。
でも、このツイート主さんのスレッドの続きを読み、めちゃくちゃストンときたんだよね。
たとえば知り合いを好きになったとして「なにも見返りいらないけど好きです」と言っても気持ち悪がられるし、プレゼントだって受け取ってもらえない。でもアイドルならどんなに愛情を注いでも「ありがとう」と言ってもらえる。それだけでも凄いことだ。少なくとも一方通行じゃない
— ⬛️◾️▪️黒服27号▪️◾️⬛️ (@kurohuku27) 2020年1月19日
「アイドルを好きになってもなんにもならない」じゃない。少なくとも拒絶されない。コンサートにいけば本人を目の前にして「大好きーー!」と叫べる。それがアイドルの存在意義だ
— ⬛️◾️▪️黒服27号▪️◾️⬛️ (@kurohuku27) 2020年1月19日
だから恋人がいる、結婚している、子供がいるのはその幻想に水を差す。少なくとも今の日本ではその共同幻想がある。アイドルでも恋愛し、結婚し子供を持ちたいと言うならまずその共同幻想を他のものに変える、それをやるのはアイドル個人ではなく事務所や、もっと大きな立場の役目なのではないか
— ⬛️◾️▪️黒服27号▪️◾️⬛️ (@kurohuku27) 2020年1月19日
共同幻想に水を差すのであれば、その前にその幻想を他のものに変える必要がある。…なるほどなあ。
ただ正直私は、じゃあその共同幻想を何に変えればいいのか分からない。だってオタクをする時の一番の旨みは「好きになっても変わらない関係性」、「勝手に好きになって愛を叫ぶ権利を与えられること」のような気がするから。それが楽しくて仕方ないんだし、それが成り立つのもアイドルとオタクの間に共同幻想があるからで…。難しいねえ。
ちなみに私はご存知のように俳優の菅田将暉さんのファンでもあり、ずっと応援しているんだけど、菅田くんの熱愛が出てダメージを受けたことがない。なんというか、こんなに頑張っているのにプライベートまで晒されて可哀そう、週刊誌ふざけるな!という気持ちが大きい。それも、菅田くん本人のことももちろん好きだけど菅田くんの作るものの方が好きだからなのかもしれない。そこに共同幻想なんてないもんな~。
昔は「アイドルだって恋人いるだろ」と思ってましたが(思っているが)、そういうことじゃなくて「ファンとの共同幻想を守るつもりがあるか」なんだよな……
— ⬛️◾️▪️黒服27号▪️◾️⬛️ (@kurohuku27) 2020年1月17日
で、その共同幻想がよりリアルに、恋愛的になったものが「リア恋」…?
ちょっと話それるんだけど、そういやねほぱほでアイドルトップオタの方がゲストだった時「ガチ恋だった」「本気で付き合えると思っていた」と話していて、ガチ恋やべ~~と思っていたんだけど、それも幻想を幻想と思わなくなるから生まれる感情なんですかね…。
というわけで、初めて、少しだけど自分の頭の中が整理されたような気がした。自分とは無縁だと思っていたアイドルにハマり現場にも行くようになり、まぁそのきっかけはハイハイがかっこいいからなんだけど、おそらくハイハイをきっかけにアイドルというもの自体を好きになっていくような感覚があって、それって何なんだろうなあ、と思っていた。その答えが少し分かったような…。うん、つまり、好きになった時に好きだと伝えやすいというのがミソなのかもしれない。
今回は恋愛と絡めて書いてしまったけど、そもそも自分がどういうスタンスでアイドルを見ているのかを見直すきっかけにもなり良かったなあと思ったのでここに書いておく。。自分の思考を分析するのって楽しい。
フォロワーさんの意見もお待ちしてます。
【追記】1/22
今回、アイドルに何を求めているのかを恋愛と絡めて書いたんだけど、私にとってアイドルは、(今のところ)“恋愛する代わりに好きになったもの”ではあるかもしれないけれど、恋愛感情に近いものを持っているわけではない。それとこれとは全く別で。人に対して感じる「好きだなあ」を向けやすかったと言えば良いのかな。
例えば、私は今一緒に働いている先輩のことが人としてとっても好きで、いわば「推し」なんだけど、それを直接伝えたことはない。だって気持ち悪がられたら嫌だし。いくらでも「好き」と伝えられるし、それを受け止めてくれる。それが、アイドルが「推す」ことを許されている相手だということなのかな〜って。
例えば、自分にとってはすごく大事な友達も、その子からすれば自分はたくさんいる友達のうちの一人に過ぎないのかもしれない。そう思ったことがあるの、きっと私だけじゃないよね?そういう不安も抱える必要がない。だってアイドルはみんな平等に「大事な存在」として扱ってくれるから。…まあ私の場合は、アイドルに対してだったら、最初から自分が相手にとって特別な存在になれることを期待せずに済むっていう方が大きいんだけど。(だから、アイドルがおたくに優しくしてくれるのを目の当たりにしてびっくりすることが度々ある。)
安心して好きでいられるってそういうこと。です。