恋の寿命

恋の寿命

日記

11/10

今でも時々ふいに思い出すのが、Mステに出演した際、みなみなサマーの頭で優斗くんが噛んだ話をしていた、らじらーでの一コマ。

あの時優斗くんはツイッターでファンの呟きを見ながら「頑張ったんですよ僕も」「いじんのはひどいじゃんと思って」と拗ねたような声を出していた。私ははじめそれを聞いた時、優斗くんにはいじられキャラの印象が強かったので、ファンにもそんな風に言われるもんだと思っていて、彼が「優斗くんならいじっても大丈夫」という扱いをされるのは普通の流れであり、優斗くん自身もそれを受け入れているもんだと思っていた。安井くんの「いじってもらえるだけありがたいと思わなきゃ」的な言葉のほうにしっくりきていた。それって可愛がられてるってことじゃない?と。どうして、この子は“今さら”それを嫌がるのだろう?と。

だけどそのうち私は、優斗くんは、失敗した時にそれを無かったことにするくらいの余裕も持っていないけれど、その失敗をへらへらと笑って「そういうキャラだから」に収めようとする人でもないということを知っていった。そして、優斗くんは、うまくいかないことに直面するたびに、あんな風にうまくいかない自分と否が応でも向き合わされてきたのかな…と思った。一緒にいるメンバーはみんな自分より歴が長い先輩で。もしかしたら、その頻度は、人より多かったかもしれない。なんとなく、本当にただの私の妄想だけど、らじらーでの優斗くんの「頑張ってるんですよ僕も。応援してください!」という声を聞いていると、裏で必死に頑張る優斗くんの姿が見える気がした。

なんだか、主人公と聞くと、最初から主人公として生まれてきた、と言われているように感じてしまったり(シンデレラストーリーと言われているのを聞いたからなのもあるかもしれない)、真ん中を生きる運命にあると決まっているかのように聞こえてしまったりしていた(真ん中というのは物理的なことだけでなく人なこころの真ん中という意味も込めて)。だけど優斗くんは、そういう綺麗なストーリーのうえを歩いてきたわけではないのかな。できないことへの焦りとか悔しさとか情けなさとか、そこで優斗くんが何を思っているかはわからないけれど、あのらじらーでの声に含まれる感情をエネルギーにして、自分の手でひとつひとつを手繰り寄せ、ここまできたのだろう。

だから、優斗くんのことを、運命に引き寄せられてここまで来た、とか言われたくない。…あ、私が嫌という話ね。

 

私はすぐにアイドルを物語に閉じ込めたがってしまう悪い癖があるので。そういった自戒も込めて。

って、この1000字と少しも、ただの私の妄想に過ぎないけれど。おわり。